えええっせい

えっせいです

待ち受け:我々は恋愛至上主義の奴隷

 携帯電話というものを初めて持って、早や15年以上。最初はパカパカした、いわゆる折り畳み式の携帯電話だったことを覚えている。そのうちに背面にボタンが意味もなく付いたり、ワンセグが見れるようになったりした。夜、手を伸ばしてナイス電波ポジションを探して、深夜アニメを見ていたことを思い出す。深夜26:30にベランダから手がヌっと飛び出ている心霊なシーンを見たことがあったなら、それは録画機能を持たない悲しいワンセグユーザーの霊なので安心して欲しい。多分、ブルーレイディスクかなんかで供養できる。

 そのうちにスマートフォンの時代が来てワンセグはおろか全ての折り畳み式携帯電話は散っていった。が、折り畳み式からスマホに至るまで、脈々と変わらないものがある。

 そう、待ち受け画面である。待ち受け画面は大事なのだ。

 古来、アニメやドラマでは公式サイトが待ち受け画面を売り出していた。月額315円という暴利を貪ったようなサイトが乱立していたが、最近はどうにも見なくなった。昨今のサブスクサービスを考えるに、待ち受けが貰えるだけで315円というのはやはり利用者が少なかったのだろう。そのうちに無料でアニメやドラマ、漫画のファンアートやそれ本物では? という絵を待ち受けサイズにし、ダウンロードさせるサイトが次々に誕生した。今もあるのかもしれないが、当時ほどの盛況感はないはず。

 とにかく、みんな、待ち受けを何にするかに頭を悩ませていた。そういう時代だ。

 そんな中で流行っていたタイプをいくつかご紹介しよう。

1. 好きなアニメやドラマ、漫画

 定番。結構流行っていた。私もこちらを採用していた時期もある。

2. 無難な風景

 待ち受けに興味がない層もちょっとは居たからね。一定の勢力。

3. ズッ友

 ずっと友達、縮めてズッ友。プリクラじゃないんだからさ

4. メモ帳

 例:明日絶対〇〇に金返す 等

 私は主に4番派。テキストをメモ帳に打ち込んで、スクリーンショットで待ち受けにドン! これで小テストも乗り切れる、ってな具合。

 そんな私も最近は大衆に迎合しており、なんと待ち受けは「実家の犬の写真」である。理由は、合コン受けがいいから。

「その犬、かわいいですね。どこのワンちゃんですか?」

「これは実家の犬です。毛並みがいいのです。もうしばらく会っていないので、寂しいんですよね」

 てなもんですわ。もうこれでイチコロ。

 ちなみに。犬は実家の犬でもなんでもなく、従兄弟家の犬。全然私に懐いていない。しばらくどころか数回しか会っていない。でもいいんです。アニメのキャラよりよっぽどモテるから。我々は恋愛至上主義社会の奴隷。